しおん/（34）

夜の残業💙第６話（🚺Ver.）

今日はボタンをひとつ外したままだった。
会議続きで苦しかったから――
ただそれだけ。
なのに、彼の視線がそこに沈んでいくのを感じた。


気づかないふりをする……。
ふいに距離を近づけてみても、
彼は逃げるどころか、固まったまま動かない。


紙を押さえる指が、彼の手の横に落ちる。
わざとじゃない。
でも、意図しない"ふり"が一番効くことも知っている。

「……終わったら、来てね」

その言い方が、どんな意味に聞こえるかなんて、もちろん分かっている。


扉を閉める瞬間、
背中に彼の視線が触れた。
皮膚の薄いところを撫でられたみたいに、
静かに、熱が流れる。


――翻弄しているつもりだったのに。
翻弄されているのは、どちらだろう。



To be continued❤️
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M性感の世界感をお届けしたくて、
わたしの視点で書いています💖
あくまで『世界観の物語』実際のプレイとは異なる描写もありますので悪しからず…🩷

前回のお話が気になる方は…
夜の残業💙第５話（🚺Ver.）
を読んでくださいね。


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