しおん/（34）

午後のオフィス❤️第１話

『命令に聞こえた』

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昼休みが終わったオフィスは、妙に静かだった。
窓際のブラインドが微かに揺れて、書類の端をくすぐる。
残っているのは僕だけ。モニターの明かりと、キーの音だけが響いていた。

「まだいたの？」
背後から声がして、指が止まった。
上司の声だと気づいた瞬間、心臓が跳ねた。

「……あと少しで終わります」
振り返ると、彼女はコーヒーのカップを片手に、
少しだけ乱れた前髪を指先で払っていた。

「そんなに詰めなくてもいいのに」
柔らかく笑いながら、デスクの角に腰を預ける。
その距離、たった一歩。
それなのに、空気が変わる。

カップの縁に残る口紅の跡。
ゆっくりとした呼吸のリズム。
香水ではない、彼女自身の匂いがわずかに混じる。

「これ、明日でいいわ」
書類を取り上げる指先が、手の甲をかすめた。
ほんの一瞬。けれど、確かに。

そのまま彼女は何も言わず、会議室の方へ歩いていった。
残されたのは、紙の擦れる音と、
皮膚の奥で微かに残る、あの感触。

――あの瞬間、僕は仕事をしていたのか、
それとも、何かを“命じられていた”のか。


#匂わせ短編 #官能の予感 #心理的支配 #オフィスの午後

To be continued❤️
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M性感の世界感をお届けしたくて、
あなたの視点で書いています💖
あくまで『世界観の物語』実際のプレイとは異なる描写もありますので悪しからず…🩷


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