ももか/（30）

理由づけのスイッチ

新しいことがしてみたい──そう言って目の前に座ったあなたは、少しだけ落ち着きのない瞳をしていた。

普段は自分の世界を保っていそうな人ほど、スイッチが入る瞬間は美しい。

ベッドに押し倒す前に、耳元でまくしたてるように言葉を注ぎ込む。

「ちんちん、バ　カになっちゃうよ？」

「奥、ジンジンしてるのに…ここに入ったら、どうなっちゃうかな？」

あなたは、そういう言葉に理由を求めるタイプ。

意味があれば、感じ方を許せる。

その癖を知った瞬間、もう逃がさないって決めた。

初めてのペニバン。

最初はアナルもそれほど感じる様子じゃなかった。

でも、私の声があなたの頭の奥にまで染み込んで、

「ほら、今…感じる理由ができたでしょ？」って囁くたびに、瞳が揺れた。

やがて、ぎゅぅぅぅう…っと、私を抱きしめながら腰を突き上げてきた。

その顔はもう、あなたじゃないみたい。

女の子みたいな声を漏らし、女の子みたいに抱かれ、

何度も壊れて、何度も戻ってきて──また、私に壊された。

最後に見せた放心顔が、忘れられない。