すばる/（35）

まだ、ダメ。

静かな部屋の中に、微かに震える息づかいだけが響く。

「そんな顔しても…許してなんて、言ってないよ？」

ベッドの上で、あなたは何度も腰を浮かせては、

私の指先ひとつに翻弄されてる。

汗ばむ額、潤んだ瞳、唇から漏れる声――

その全部が、私だけのごほうび。

私は、たっぷり甘やかしてあげたいタイプ。

でも今日は…ちょっとだけ意地悪してるの。

だって、敏感すぎるんだもん。

触れた瞬間にビクってなる、その反応。

愛おしいくらい可愛いけど、

同時に――もっと追い込みたくなる。

「もう…イキたい？　うん、知ってる。

でも…まだ、ダメ。」

何度も寸前で止められて、

張り詰めたまま、イケない快感に囚われて。

身体も頭も、私でいっぱいにされていく――

私がそのスイッチ、じっくり押してあげるから。

ねぇ…

イケない地獄に、落ちてみたい？