ももか/（30）

奥さん、それ…本気ですか…？

「──ねぇ、ちょっとだけ、こっち来てくれる？」

ドアを開けた瞬間、

隣の奥さんの指先が、ぼくの胸元をつまんで引き寄せた。

白いブラウス、やけにタイトなスカート、

そして、旦那さんの話を一言も出さないままの微笑み。

「お昼、窓から見えたのよ。

洗濯物干してる時の……腰の動き。

あれ、わざとだった？」

わざとじゃないです。

でも、そんなふうに言われたら、

もう思考が止まらない。

「……奥さん、ダメですって。

旦那さん、帰ってきたら──」

「いいの。

間に合わないように、してあげる。」

（ぼくの背中が、そっとソファに押し倒される音）

それ、ただの“ごっこ遊び”じゃない。

本気の女の目に焼かれると、

頭が白くなって、現実も妄想も溶ける。

「ねぇ、“犯されるごっこ”って、興味ある……？」

恥ずかしいくらいに
されてみたくなったでしょ？
"ごっこ遊び"って、脳がイくの♡

ごっこ遊びって、脳がイくの。